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エンバーミング

エンバーミング( 遺体保存技術 )

遺体保存技術の事をエンバーミングと呼びます。
エンバーミングが必要な場合ちょしては、旅行や出張などで海外に滞在中に亡くなった場合、その遺体は日本に送られます。
ですが、遺体をそのまま運ぶということはできず、 葬儀を行うまで遺体の状態を保存しておく必要があります。
この時、遺体を保存するために利用されるのがエンバーミングという技術です。

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ご遺体の保存を可能にした技術

エンバーミングは、日本語で死体防腐処理や遺体衛生保全などと呼ばれています。

その名の通り遺体の腐敗を防ぐために利用されるもので、亡くなってから葬儀までの日数が長期間開くなど、遺体を長期保存する必要がある場合に施されます。

日本ではあまりなじみのない言葉ではありますが、火葬の習慣がない欧米諸国では一般的な技術として広まっています。

エンバーミングの必要性

エンバーミングを行うにはいくつかの理由があります。
①感染症の防止
人間や動物が死亡すると、体内の自己融解酵素や微生物などによって、細胞単位での体の分解が始まります。この現象を一般的に腐敗と呼びます。

病原体が原因で亡くなった場合、菌は死亡後も遺体の中に残り続けることになります。
腐敗していく体とこの病原体が合わさることで、病原体の危険性は生前よりも高まってしまいます。
また、遺体の腐敗と同時に死肉食性の昆虫も集まり、これも感染症の拡大に大きな影響を与えます。
その為、腐敗を抑えて感染症を防止するというのが、エンバーミングを行う最大の理由であると言えます。

②ご遺族の為に
遺族からすれば、遺体はできるだけきれいな状態に保っておきたいと思うもの。
そのためには、遺体の損傷を出来る限り抑えなければなりません。

エンバーミングは防腐処理を施す以外にもキズなどを隠したり、全身を洗浄してきれいにしたりという作業も行います。
遺族がきちんと故人を見送れるようにするのも、エンバーミングを行う理由のひとつになります。

エンバーミングの流れ
  1. 全身の消毒処理および洗浄を行う。
  2. 髭を剃る、表情を整えるなどの処理を行う。
  3. 遺体の一部分を切開し、動脈から防腐剤を注入する。同時に静脈から血液を抜く。
  4. 腹部に小さな穴をあけ、胸腔や腹腔に残った血液あるいは腐敗しやすい残存物を鋼管で吸引し、同時にその部分にも防腐剤を注入する。
  5. 切開した部分を縫合し、それ以外の損傷部分についても修復を行う。傷痕はテープなどで隠す。
  6. 最後に全身を再び洗浄し、衣服を着せて表情を整え直す。
    1. 上記の流れは、一般的に行われるエンバーミングの方法で、数日~2週間程度の期間、遺体を保存しておけます。
      また、これよりも徹底した処理を行えば、更さらに長期間保存しておくことも可能です。

      加えて、メンテナンスによっても保存期間を伸ばすことができるため、遺体の永久保存などでは定期的にメンテナンスを行います。

      欧米諸国では一般的な技術として確立

      日本ではなじみのないエンバーミングですが、欧米諸国では一般的な技術として確立しています。

      欧米諸国の場合、キリスト教を信仰している人が大多数を占めています。
      キリスト教では死者の復活という概念があり、その結果として埋葬方法は土葬が一般的になっています。

      そういった宗教観の中で、エンバーミングが急速に発展するようになったのはアメリカの南北戦争がきっかけだと言われています。
      戦争をすれば当然ながら多くの死者が出るわけですが、当時は交通手段も今ほど整っているわけではなく遺体の搬送に非常に時間がかかるものでした。

      日本の場合は現地で火葬にして遺骨を届けるということも可能でしたが、土葬の場合は遺体をそのまま搬送しなければなりません。

      その際に、遺体保存の技術が必要となり、エンバーミングが発達したとされています。

      1965年、ローマ・カトリック教会が火葬禁止令を撤廃したことで、火葬はキリスト教の教義に反しないということになりました。
      その結果、欧米諸国でも火葬が少しずつ許容されつつあります。

      それでもいまだに土葬が多い、アメリカのエンバーミング率は90%以上を誇っていて、欧米諸国にとってはなくてはならない技術だということがわかります。

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